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はい!
お久しぶりです。キムラナオト副長補です。
気づけば帰国まであと二ヶ月を切っておりました。帰国したら何を食べようか、何をしようか、何を食べようか、どこに何を食べにいくかなど、ぼけーーーっと考えながら過ごしております。んなことより試験勉強をしなきゃいけないんですけどね、、(滝汗)
さて、昨日セヌマミライ副長が日本での新人歓迎キャンプの様子を記してくれました。
その間、こちらではPfiLA(Pfingstlager)というものが行われておりました。キリスト教の聖霊降臨の日(Pfingsten)に行うキャンプ(Lager)、略してPfiLaです。夏キャンプはSommerlagerでSoLaです。実はスイスに来てから初めてのキャンプでした。ジャンボリー以来のキャンプです。半年以上一切キャンプをしなかったなんて何年振りでしょうか。。。そのおかげでずっとキャンプシックでした。今回はそんなスイス流スカウトキャンプの記事です!!
まずは流れをザッとフラッシュバック!!
実は今回のキャンプ、地区の規模で行われるキャンプでした。
なのでバーゼル駅前の広場にスカウトが大集合。
みんなで大きな円を作って何をするのかと思えば、まさかのビスタ笑
ビスタの大合唱が終わると、まさかの解散。
ビスタやるためだけに集まったのカーーーーイ!!
今回はさすがに地区での行事ということだったので、地区役員もしくは主催者の話でもあるのかなーなんて考えてましたが、見事に肩透かしをくらいました笑
今回のキャンプ地はバーゼルから電車で30分、そしてそこから徒歩20分のHerznachというど田舎の山の中にあります。
こんな感じの道をひたすら進むこと2時間。キャンプサイトに着くと、ゲリラ豪雨が僕たちを歓迎してくれました。ずぶ濡れ。
おかげで足元はキャンプ中ずっとこんな感じでした。
雨の中なんとか設営完了!!サイトはこんな感じです。
これが食卓フライで、
これが宿泊テント。
彼らの設営で面白いポイントが、Blachenの存在です。
Blachenとは防水加工を施された正方形の布のことです。これを使えばテントの雨よけを作ったり、フライの周りを囲めたり、屋根をつくったり、コートをつくったり、泥が汚いから泥の上に敷いてみたりなんてことができます。重いのとかさ張るのが難点ですが。ちなみにドイツではBlachenはスイスよりも重宝されてるようです。スイスではこのようにあくまで補助的な位置づけでしたが、ドイツのスカウトは黒のBlachenでテントからフライまで全部つくっちゃいます。
はい、以上で設営完了(笑)
たちかまなんて作りません。これが彼らのカマド。
ドラム缶ですねー。このカマドを使って、全員分の食事をリーダーが作ります。
スカウト達はただ料理を待つだけ。待ってる間スカウト達は大抵「ストーリー」に参加してます。お決まりの奴ですね。キャンプでもストーリーが展開されるんです。今回はティンカーベルとピーターパンのストーリーでした。
ただし食後の片付けは子供達の役目です。「料理はつくってやるから洗い物はやってくれ」というスタンス。
うわー、信号機みたい。
さて、設営完了後は他の団のスカウト達との交流です。
各々が「ストーリー」を紹介します。地区のキャンプとは言いつつも、内容はほとんど隊によって異なります。
この後の流れはほぼいつも通りな感じです。ピーターパンからゲームを紹介されて一緒に遊んでみたり、悪い奴が現れて退治にしにいったり…
その辺の説明は省きますが、非常にびっくりしたプログラム(?)を一つだけ紹介します。それはティンカーベルがフック船長に連れ去られるというシーンです。ストーリー自体はいつも通りという感じですが、問題なのはプログラム開始までのスケジュールです。夕食後一度ナイトプログラムとしてみんなでサッカーしたり野球したりしてサイトに戻り、11時に一度就寝。そしてその2時間後なんとスカウト達は「非常事態だ!!」とかいう意味のわからない声で起こされます。いや、深夜ですよ。しかも強引に叩き起こされるなんて。。
まだプログラムあるならなんで寝かせたんだよ!!!笑
それにもかかわらずスカウト達がほとんど文句を言っていないかったのは驚愕。
とまぁ、こんな感じでキャンプしてきました。細かい流れは大幅に省きましたが、以下に気づいたことなどをいろいろ書いてみます。
1.やっぱりキャンプにもストーリーが欠かせない
日本のキャンプはどんな感じ?、と聞かれた時に「ストーリーなしでいろいろやる」って答えるとホントにびっくりされます。想像できないそうです。
イメージとしては普段の活動でのストーリーの規模が大きくなった感じです。
え、それだったらわざわざキャンプでやる必要なくない? キャンプならではのプログラムとかやらないの??
ゴホンゴホン、なんでもありません。
2.地区のキャンプなのに…
雰囲気は小さいジャンボリーという感じでした。人数も多いし、キャンプもゆるいし。でもせっかくの地区のキャンプなのに、他の団との交流の時間が案外少なくてもったいないという印象を受けました。今回参加した団は8つ。もちろん数回団を超えた交流の機会はあったのですが、それぞれが独自のストーリーに沿ってプログラムを展開しているので、なかなか合同のプログラムは展開しにくいのではないでしょうか。スイスではナショナルジャンボリーがないので、地区の合同キャンプは非常に希少な交流な機会であると捉えることができます。それにもかかわらず「泊まってる場所が同じだけ」みたいなプログラムだったらもったいないと思いませんか?
3.音楽がうるさい
日本のキャンプとの大きな違いの一つが音楽です。なんと彼らはキャンプサイトにこんなスピーカーを設置しています。
爆音。うるさい。しかもこれウチの団だけじゃないんです。ほぼ全ての団がスピーカーを所持していて、それぞれが好きなようにわけのわからないメタルの曲だったりラップの曲を大音量で流しています。カオス状態です。彼らには自然の音や静寂を楽しむという文化はないのでしょうか。ハイキング中だってずっと音楽を聴いています。
4.セレモニー、点検は一切無し
キャンプ自体は彼らの活動の中でもやはり特別な価値を有しているようで、なんと班制度が導入されてました。普段は班の「は」の字も知らないような活動をしているので驚きです。とはいえこの班制度もキャンプ中の生活班のようなものでして、プログラムによっては班が解体されてしまいます。
その他、セレモニーや点検などは一切ありませんでした。点検がないとどうなるかはわかりますよね??
5.不潔
点検がないが故にサイトが非常に不潔です。というか、リーダー側も不潔。炊具なんてひどいです。一度使った鍋を軽く洗っただけで、まだ汚れがついてる場合でもそのまま使いまわします。ススを落とす気は一切無し。泥の上にもお構いなしで鍋を置きます。泥の上に置くのはしょうがないとしても、その汚れをそのまま放置するのは許し難い。あと汚水穴を掘らないので、その場でテキトーに洗い物してます。
6.制服のスタンプ
彼らの制服の背中はキャンプに参加するたび増えていきます。今回はそのスタンプがどのように押されているのかを見せてもらえました。
まずはスタンプの台紙を用意します。絵柄を選択したあと、その上に透明の紙を当てがい、絵柄のに沿ってくり抜きます。これで台紙が完成。
その台紙の上からペンキを塗りたくります。結構仕組みは単純ですね。
今回のキャンプのテーマは「ピーターパンとティンカーベル」だったので絵柄もそうなってます。僕も記念にハンドブックに押してもらいました。さすがに制服には押せないので。日本では制服にスタンプ押すのが禁止されていると伝えたら驚かれました。でも禁止されていないとしてもぼくは制服にこんなの押したくない。汚いと思う.. 彼らの制服に対する価値観、その位置づけが違うのでしょうね。
7.キャンプファイヤーが無いだととおおおおおおお!!
キャンプの一番楽しい瞬間、それはキャンプファイヤーではないでしょうか。ぼくは毎回ファイヤーを楽しみにキャンプに参加していると言っても過言ではありません。雨で中止になったらどんなに悲しいことか。しかし、、
このキャンプではそもそもプログラムにファイヤーが組み込まれていなかった…
代わりにナイトプロとして、他の団を全て交えたゲーム(シッポ取りみたいなもの)を行いました。いや、でもそんなゲーム昼間でもできるじゃん!
憤怒
でも彼らのプログラム展開、それとこちらの日の入りの時間を考えると納得はできます。ストーリーでプログラムを展開していたらキャンプファイヤーにつなげるのは決して容易ではありません。さらに、こちらでは日の入りが遅いので、9時でもまだ明るかったります。なので食後すぐのナイトプログラムでファイヤーというわけにもいかないのです。でもどうせ2時とかまで起きるプログラムやるならファイヤーもやればいいなと思うのですが…
ただし、今までに一度だけキャンプファイヤーっぽいことはやりました。夜の集会の際に一度だけ。でもあれはみんなでマシュマロを焼いたりチョコバナナ食べたりするだけだったので、ぼくの想像していたものとはかけ離れていました。いずれにしてもショック。
なんだかネガティブな評価ばかりになってしまいましたが、プログラムに焦点を当てるとすれば話は別です。彼らのゲームの豊富さにはいつも驚かされますし、これを日本でもやったらおもしろいなと思うことも結構あります。だけどキャンプの質に関してはあんまりいい評価はできませんねぇ。。